不動産査定の種類とメリット・デメリット
金融機関などが不動産を査定するタイミングは、大きく3つあります。
- 融資時に融資金額を判断するため
- 融資後に融資物件の時価を管理するため
- 債務不履行時に債権回収可能額を把握するため
これらのタイミングで不動産を査定する場合に用いられる査定の方法には、“机上査定”と“訪問査定”(現地調査・鑑定評価を含む)の2種類があります。
しかし、「それぞれの違いがよく分からない」「客観的に評価できる方法が知りたい」という方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、“机上査定”と“訪問査定”のメリットとデメリットのほか、デメリットをカバーできる査定ツールについて詳しく紹介します。
もくじ[非表示]
- 1.不動産を査定する2つの方法
- 2.不動産評価ツールの活用
- 3.まとめ
不動産を査定する2つの方法
金融機関では、融資の審査を行う際に担保となる不動産の査定価格を適正に把握する必要があります。ここでは、“机上査定”と“訪問査定”という2種類の査定方法について、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。
①机上査定
机上査定とは、築年数・間取り・エリアなどの基本的なデータを参考に、実際の不動産を目で見ることなく不動産価格を算出する査定方法です。簡易査定とも呼ばれます。
メリット
机上査定のメリットには、以下の2点が挙げられます。
- 査定額が出るまでの時間が短い
- 詳細な書類を用意する必要がない
机上査定では、基本的に現地調査を行わないためスピーディに査定額を算出できるメリットがあります。また詳細な書類を用意する必要がないため、労力がかからない点もメリットです。
デメリット
手軽に行える机上査定ですが、次のようなデメリットもあります。
- 価格にズレが生じる場合がある
- 相場観を正確に把握することが難しい
不動産には、実際に目で見なければ把握できない価格形成要因があります。そのため、机上査定で不動産の個別性が十分に反映されていなかった場合、価格のズレが生じてしまうというデメリットがあります。
机上査定で算出された査定額だけで売却額・評価額・実勢価格を確定するのではなく、あくまでも参考にするという考え方が重要です。
②訪問査定
訪問査定とは、実際に現地を訪れて売却額・評価額・実勢価格を算出する方法です。机上査定と同様に、訪問査定にもメリットとデメリットがあります。
メリット
訪問査定のメリットには、次の2点が挙げられます。
- 細かい条件を提示して物件を確認できる
- 机上査定よりも精度の高い査定を実施できる
実際に担当者が現地に訪問して建物の状態や周辺環境、周辺施設などを確認するため、データのみで査定を行う机上査定よりも精度の高い査定を実施できます。
不動産の個別性を十分に反映することが容易ではないという机上査定のデメリットも、訪問査定によってカバーすることが可能です。
デメリット
訪問査定のデメリットには、以下の2点が挙げられます。
- 結果が出るまでに時間がかかる
- 人が動く分だけ人件費がかさみ、調査項目の増加によってコストが上がる
一般的に、訪問査定で結果が出るまでの時間は約1週間といわれており、早ければ当日に結果が分かる机上査定よりも時間を要します。人件費や査定期間のことを考慮すると、手軽に査定額を把握したいと考えている方には不向きといえます。
不動産評価ツールの活用
机上査定には、手軽に不動産査定を行えるというメリットがある一方で次のような課題もあります。
- 情報を収集するのが大変
- 査定者の能力によって、査定額にズレが生じることがある
- 査定できる人材の教育・確保が大変
これらの課題は、不動産評価ツールを利用することでカバーできます。
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- 下落から上昇時、上昇から下落時など、景気の転換期にマーケットトレンドを素早く反映できる
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まとめ
今回は、不動産査定の種類について、以下の項目で解説しました。
- 不動産を査定する2つの方法
- 不動産評価ツールの活用
不動産を査定する机上査定と訪問査定には、査定にかかる時間や精度の高さなどに違いがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。不動産評価サービス『TAS-MAP』であれば、情報収集などの労力をあまりかけることなく、精度の高い査定を短期間で実現いたします!
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